フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

昨日紹介した「宇宙創成」を書いたサイモンシンのデビュー作。なんというか、ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」に似て、デビュー作で力量を見せつけたられた感じがする。で、内容はというとズバリ題名そのもの。「フェルマーの最終定理」は

3 以上の自然数 n について、x^n + y^n = z^n となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがない

という定理のこと。たとえばn=2の場合は、3^2+4^2=5^2 ですぐみつかるけど、3以上は?どうやって「無い」といことを証明するのか?結局このシンプルな定理を証明するには、360年の時間、多くの数学者の成果、そして天才数学者ワイルズの登場を待つしかなかった。そしてその証明には「谷山・志村予想」「岩澤理論」という日本人数学者の成果も重要な位置を占めている。いやほんと面白いです。もう3回読みました。はい。いまamazonのレビューを見ると、全部で121件あるけど★5が108件、★4が13件で、★3以下が0件。やっぱり評価が高いですね。読書の秋にはちょっと遅いかもしれないけど是非。