Seasar Strategies Day 2005

会場に入って最初に目に飛び込んできたのはHB氏のピンクのネクタイ。まぁ春だしね。収容人員は130~140人くらいだと思うけど、開始時点で6割程度の入り*1。HGさんがISIDの社員だということを公に言ったのは今回が初めてらしい。でも某インタビュー記事ではISIDの肩書きが出てたと思うけど。まぁそれは置いといて、ISIDではS2の商用サポートサービスを始めるとな。費用は「1プロジェクト、1年間、60万円、コンタクト者2名明記」。あとで契約実績も公表して欲しいな。

Seasarプロジェクト2005年度発展計画」は1時間の予定が終わってみれば30分オーバー。S2プロジェクトの運営なんかに興味が無い自分には苦痛な時間。しかしS2プロジェクトの目標が「J2EEの改良・発展に寄与する組織体の実現」で「ソフトウェア輸出立国を目指す」だったとは知らなかった。多分今頃盛り上がっているであろう宴会を開くことだと思っていたよ。あとプロジェクトの「格」を意識・強調しているのが気になった。OSSの価値(格)はコミュニティの質で判断される、といった表現もあったけど、そりゃ副次的なもんだよな。たとえばApache, Tomcat, Eclipseを使い始めるようになるきっかけは何かといえば、雑誌などメディアでの高い評価とか、周りの人から薦められたとか、口コミとか、OSS自体が優れているという評価であって、コミュニティの雰囲気がいいから、といった理由で選択する人ってごく少数でしょ。実際Apache, Tomcat, Eclipseがどういったコミュニティか?なんてことは関係なく使えているわけだしさ。自分達の格と間違ってなきゃいいけどね。

反対に耳寄りな情報としてはSeasar本が秋口にSBPから出るらしい。「HGさんは監修で実際に書いてるわけじゃないから多分出るでしょうw」だって。確かに「くーす本」はいつになったら出るんでしょうね。あとSHOEI社のデブサミは次回S2を取り上げるらしい。そういや会場には某社の人もいたような気がするけど、そちらは何も無いのか?S2の教育コースでも開くと面白いのにな。

で、本題の「-Seasar with EJB3 ... Kuinaが魅せるJ2EEの近未来」だけど「ふ~ん。だから何?」というのが率直な印象。まず説明している内容がわかりやすいとはいい難い。EJB3の仕様とKuinaの機能がごっちゃまぜ。いったいどういう人を対象にしたプレゼンなんだろう。あとなんでこの時期にKuinaなんだろうね?まだ何もできてないのにさ。製品開発発表のつもりか?結局、ISIDとS2プロジェクトの宣伝で集められたのか、俺達は。まぁタダのセミナーだから、それでもいいんだけどさw。

最後の質疑応答でHB氏が発言した「コミッタは(入門者が)何がわからないのかわからないから入門記事が書けない」はいいところを突いている。そう。こういうプロダクトの裾野を広げようとするなら、良質なドキュメントの書き手が必要だ*2。でもプロジェクトの中の人である必然性は無く、草の根あるいは勝手連的なものでもいい、というかそういうものがどれだけあるか?、が「コミュニティの格」につながる。でもこの人達は、NPO法人化して「Seasarプロジェクト公認」をウリにすることも考えていたりするので*3、なんだかなぁ~という印象。プロダクト自体はいいのにね。

*1:このうち1割がS2プロジェクトや運営スタッフ

*2エバンジェリストも必要なんだけどね

*3Apacheプロジェクト公認の○×△なんて存在するのか?